「タイ米」と言えば、日本の食卓に上る「ジャポニカ米」の楕円形に比べ、その細長いシェープが外見上の特徴だ。日本では馴染みの少ないタイ米だが、実は長粒種と呼ばれるインディカ種は、世界の米生産量の8割を占めるほど需要が高い。
タイの食品スーパーや量販店を覗けば、売り場の一角を独占して展示販売されている米類は、値段や種類も様々。日本では10キログラム入りの袋を見かけることが多いが、タイでは5キログラム入りが主流となる。値段は5キログラムで100バーツから250バーツ程度と幅広く、高価格商品の主力である「ジャスミンライス」と呼ばれるブランド米でも日本と比べるとかなり安い印象を受ける。
独自の香りを放つ「ジャスミンライス」はタイ語で「ホームマリ」と呼ばれ、タイでは香り米ブランドとして、主に輸出用に栽培されている品種だ。タイ語で「ホーム」は良い香りがする、「マリ」はジャスミンを表す単語になる。
ジャスミンライス・タイ米の炊き方は?肝心の炊きあがりは!?
一般的にインディカ種は、ジャポニカ種に比べて粘り気が少なく、口に含んだときにぱさぱさした食感だ。それゆえに、タイではカオパットと呼ばれるタイチャーハンにしたり、カオマンガイ(ハイナンチキンライス)などのように直接に具材をごはんの上にかけて食べることが多い。インド圏ではカレーなどのスープに馴染ませてから食べる。
今回は5キログラム200バーツ程度のジャスミンライスを購入してみた。ジャスミンライスはぬか臭がないので研ぐ必要がないと言われる。水で表面の汚れをさっとすすぎ洗いし、米1に対して水1の割合で炊飯ジャーを利用した。
炊きあがるにつれてジャスミンライス独特の香ばしさが食欲をそそる。炊きあがったジャーの中では細長いシェープのジャスミンライスが美しくつややかな光を放っている。ジャポニカ米に比べて水分少なめであっさりした印象の炊きあがりだが、肝心の味はどうだろうか。
たまらずに、さっそく一口味わうと「うまい!」。甘味のある上にしっかりした歯ごたえは、屋台などで味わう白米とは格段の差があると言っても過言ではない。やはり「ジャスミンライス」など高価格帯の商品は満足度の高い「タイ米」が味わえることを実感した。
タイ米を購入するなら自信を持ってジャスミンライスをお勧めしたい。日本米のふっくらとした、やわらかいご飯に慣れ親しんだあなたも満足することに間違いない。
(更新日 2014年11月5日)
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